2019年度 春学期研究会第4回

今年のGWはなんと10連休。研究会のメンバーはどんな休暇を過ごしたのでしょうか。さて、令和になって初めての研究会がいよいよ始動しました。

SFCマップのブラッシュアップ

最初に、新規生課題「SFCマップ」の進捗報告が行われました。4月に行われた「各自テーマ発表」に引き続き、これまでの進展や発見したこと・見つかった課題など、各々発表をしてくれました。以下がその報告内容です。

ひかり「窓に映った自分」
・窓越しにうつる自分を収集している最中です。今後は、映り方、周囲との関係性、映った時に感じたことを1つ1つ収集していく。執拗さ。

なの「SFCの色」
・キャンパス居心地の良さには、色が重要な要素を占めている。緩和色としての緑を切り取り、SFCの地図上にプロットしました。これからは、自分だけの視点「ナノレベル」を切り口に、SFCの色に向き合います。

せいや「地下 -underground-
・見えないところが想像してみる。すると僕たちは、普段からレゴを見るように建物を眺めていることに気がついた。今後は、様々なバージョンの地下をより具体的に想像していきます。

コペルくん「SFC SIGN MAP」
・SFCには野良サインがたくさん見つかった。これからは、エリアごとにキャンパスを切り分け、計画的にサインを収集していきます。

りな「高さ」
・SFCの標高マップを作りたい。自分の移動ログから、SFCは高低差の大きなキャンパスだということがわかった。ログの結果をどう地図に落とし込んでいくのかが課題。


中谷礼仁『セヴェラルネス──事物連鎖と人間』読書会

早稲田大学・中谷先生の「セヴェラルネス──事物連鎖と人間」読書会を行いました。

– 次に来る事実が先にわかることはない。次に来る事実がより事物を複雑なレベルへ押し上げる可能性を孕んでいる。しかしながら、人間は常に、一般化し、簡単にしようとする。

数列の話から始まり、そこから桂離宮の増設が例に挙げられています。予期しなかった「次に来る事」が物の存在の印象そのものの刷新を引き起こす。事物そのものを鑑賞することはできず、両者の間には非対称性があり、順序、時間、シークエンス等が影響してしまう、という筆者の考察がとても印象的でした。

次回も引き続き、第1章を深掘りしていきます。


卒業プロジェクト相談会

世界を変えるためでなく、世界に変えられないために私は卒プロをやります。- とものさん

卒業プロジェクト「路上で即興的に場所を創作する」の経過報告が行われました。今回の主題は、「URBAN DINING」。渋谷の路上を舞台に、即興的な転用の現場をフィールドワークしてきてくれました。

そこでの発見
・通常とは異なった用途での利用のされ方 (背もたれとしてのカウンター)
・施設化の連鎖 (捨てられたレッドブルー缶灰皿)

改善点
・観察する位置
・機材の種類
・時間帯

転用というよりは、たまたまその場所に人のスケールに合う面があったということではないか。都市のコンテキストが複雑に絡み合って生まれた利用な気がする。また、その場所で何かが起こりそうという予想をもとに観察をしてしまっている。それよりも、街で多くの人が行なっている行為に対して、名前をつけてみるとか。理解しにくいものを噛み砕いていくほうが面白い考察が生まれるのではないだろうか。

先生をはじめ、研究会のメンバーからも様々なフィードバックが飛び出しました。


はじめさんタイム「ナチュラリスティックガーデンの系譜と歴史」

本日の締め、はじめさんタイムでは『FIVE SEASONS ガーデン・オブ・ピート・アウドルフ』の映像を皮切りに、これまでの庭園の歴史を振り返りました。

空間の造形を固定的に維持する日本庭園やモダンガーデン、領域や色彩を強く造形し、植物の変化は許容するボーダーガーデン、植物の年間の変化を許容し、ある領域で変化が続いていることを庭園とするナチュラリスティックガーデン、「庭園であること」や「維持管理」などの概念を揺さぶる「動いている庭」。

このように実例を横断的に見ていくことで庭の歴史の変遷を垣間見ることができ、とてもワクワクした瞬間でした。

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久しぶりのSFCは夏の気配を感じます。さあ、連休明けも頑張っていきましょう。