2020年度春学期研究会 第12回 (2020.07.20)

こんにちは!

春学期最終回にあたる第12回研究会!今学期は最初から最後までZoomにて行いました。
学期中に一度は実際に研究会メンバーに会いたかったです、、、!

 

最終回のメニューはこちらになります↓
1. 新規生発表 vol.6
2. 本紹介
3. はじめさんタイム

 

今回の研究会の内容を詳しく説明します!

 

1. 新規生発表 vol.6
今学期の新規生課題は『家の中徹底鑑賞ガイド』です。
家にいることが多かった今学期。それを生かして、自分の家の中をこれまでにはなかった切り口から記述し、見方を再発見できるようなガイドブックを作成することが課題でした。
一学期間通して、徹底的に対象を観察することによってその道のエキスパートになり、対象の良し悪しだけでなく、鑑賞の作法まで語れるようになることが目標です。
新規生はこの課題を通して、石川研的な世界の見方を身につけることが期待されます。

 

・みくし
<傷ガイド>
みくしは家の中にある傷がテーマです。
傷には個性があり、傷がつくことが終わりではないと傷の魅力を再定義しました。
「風景に潜む彫刻」と「無傷の世界を見せてしまう助っ人」として傷を鑑賞しました。

 

・りりまる
<穴ガイド>
りりまるは家の中にある穴がテーマです。
あなを「あるはずのものがない=ないがある」と定義し、あなの認識を広げるために「穴の中に想像上の自分が入る」という考え方があると発表しました。

 

今回で新規生発表の研究会内での発表は最後になりました。今回の新規生それぞれのガイドが最後にどんなガイドになって出来上がるのか…とても楽しみです!

 

2. 本紹介(論文紹介)
・あやさん
「腐敗」をテーマとしてバトンを受けたあやさんは、いろいろ調べるうちに辿り着いた藤井建夫さんの発酵についての論文を紹介してくれました。
「伝統的な発酵食品技術の存続の危機」に書かれていた「伝統技術に潜む知恵を失うわけにはいかない」という藤井さんの主張から、石川初研究会に馴染みのある神山の話に飛びました。「神山の生活者の生活の知恵は根底にある合理性を見出すことができて、それにより(あやさんが)励まされている」その点において、発酵を見ている藤井さんとあやさんには共通点があるのではないかと話してくれました。そして最後には「私たちが風景に魅了されているように腐敗や発酵に魅了されて人生を捧げている人がいることがたまらない」と締め括りました。

 

メンバーからは、「発酵から最後は神山の伝統技術まで話がつながっていたことに感動している」という声が上がりました。

 

3. はじめさんタイム
今回のはじめさんタイムでは事前に指定された記事を読んできて、その内容について議論しました。

 

指定された記事はこちらです。「新型コロナウィルスは地球からの声。思想家、サティシュ・クマールは語る。「この危機から私たちは何を学べるのか?」

 

指定された記事では、今回の新型コロナウィルス流行をきっかけに私たち人間は「自然と共生する」という選択をすべきだという主張がなされていました。

 

議論では「彼の主張が正しいことはなんとなく理解できたが、納得はしきれなかった」という声が多く聞かれました。
・「自然と共生する」とはどの程度のことなのか、サティシュの主張ではこれまでの人間中心主義な生き方を改め「自然と共生する」と言われているが、これでは人間が周辺に追いやられる可能性もあるのではないか。
・我々はどこかの段階で、「折り合い」をつけなければならないのかもしれない。また、私たちはなんのために「共生」を目指すのかもここでは示されていない。
どれだけ自然の大切さを謳っても、人間活動を止めることはできない。そこの折り合いをどのようにしてつけるかが重要なのではないか。
・そもそも人間が存在しなければ環境問題は発生しない。人間は不自然な存在としてあるが、我々は生き延びようとする。人間が生きられる環境が今あること自体が奇跡的だから、人が生きられる環境をなるべく長く維持しようというのが現在の多くの人の考え方である。

 

最後にはじめさんから、「失われた環境は戻ってこない。さしあたって答えが出ないからこそ残しておくしかない。「先延ばしにする」ことが意味を持ってくる」と締めくくられました。

 

 

今回は春学期最後の研究会でした!
夏休みの個人宿題が発表され、今からどんなものができるのかとても楽しみです。

 

また、エイミーさんとぎゃんさん、れなさんが今回で最後の研究会だったとのことです。今期はずっとオンラインだったので実際にお会いすることはできませんでしたが、ありがとうございました!!

 

一学期間ありがとうございました。
みなさん、体には気をつけて良い夏休みをお過ごしください。

 

2020年度 春学期研究会第11回(2020.07.13)

こんにちは。
今週の研究会もZoomを使ってオンラインで行われました。
2020年度春学期の研究会もあと残りわずか、、、有終の美を飾れるように最後まで頑張りましょう!

↓以下のようなメニューで進みました↓
1.新規生発表vol.5①
2.論文紹介(本紹介)
3.新規生発表vol.5②
4.はじめさんタイム

さて、一つ一つ細かく紹介していきます。

1.新規生発表vol.5①
今学期の新規生課題は、『家の中徹底鑑賞ガイド』です。
この課題では、すっかり見慣れている自分の家の中をこれまでになかった新しい切り口から記述し、風景を再発見できるようなビジュアルガイドブックを作成します。
徹底的に観察することでその道の「通」になり、対象の良し悪しだけでなく、鑑賞の作法まで語れるようになることが目標です。
新規生はこの課題を通じて、石川研的な世界の見方を身につけることが期待されます。

・いぶき
<鍵ガイド>
いぶきは家の中にある鍵がテーマです。
キーを所持している喜び、開けるときの感情、鍵ロックの味わい方を掘り下げました。
最終的には、鍵に味わいを与えるものを紹介したうえで、ガイドを読む人に通な見方や提案がしたいと発表していました。

・なる
<積むガイド>
なるは家の中にある積みあげられたものがテーマです。
積まれたものの生涯過程や、家庭内地層(家の中で積み上げられたもの)の観察方法や手順についてまとめました。

・いりん
<電線ガイド>
いりんは街並みにある電線がテーマです。
いりんが思う電線の萌えポイントや電線写真の作り方、電線写真の遊び方など、とても面白い発表でした。

2.論文紹介(本紹介)

・ゆきのさん
紹介論文:「多摩ニュータウンにおける子育て期の親による都市環境の利用と評価」
多摩ニュータウンでは、子供連れの保護者が都市を観察し、写真を撮ってもらいキャプション評価表という手法で評価をしてもらっているそうです。
キャプション評価表とは、写真を撮影し、タイトルをつけ、満足・不満・どちらともいえないの3つで評価してもらう方法です。意見を明確に引き出すことができます。

・かこまる
紹介論文:「梅雨とカビー歴史的考察ー」
梅雨という言葉ができる前は、長い雨が降ることという意味の「長雨(ながめ)」という言葉が使われていたそうです。
初めて梅雨(ばいう)が使われた時代は、俳諧が盛んだった平安中期だったそうです。

3.新規生発表vol.5②

・かこまる
<小言ガイド>
かこまるは家の中で生まれる家族の小言がテーマです。
私にとっての小言の面白さ、小言の種類などをまとめました。
小言に出会いやすい漫画の紹介をしたり、有名な曲を小言風にアレンジしたりと、新しい小言の可能性を感じました。

・ありさ
<洗濯物ガイド>
ありさは家の中にある洗濯物がテーマです。
服の誕生からお別れまでのテンショングラフを描きました。
それにより、服も人と同じように生き様はバラバラであり、それぞれが洗濯物として集うことが洗濯物の魅力なのではと考えました。

・みな
<紙袋ガイド>
みなは家に取っといてある紙袋がテーマです。
なぜみなにとって紙袋は特別であるのかを知るために、紙袋・ビニール袋・鞄の比較をしました。
それにより、紙袋は自分で選ばず、無意識的な出会いであるということが、紙袋を大切に思う理由であると述べました。

4.はじめさんタイム
石川初研究会では、新潟県十日町市の総合リゾートのランドスケープデザインをプロジェクトの一環として行っています。
これまで、バーベキューテラスなどの屋外空間について提案を行ったり、最寄駅のガーデニングの設計を手がけたりしました。
今回は、学生が考えてきたその地域を示す看板デザイン案をいくつか紹介しました。
今後は、もう少しデザイン案を募集してある程度集まったら、いくつか推しデザインを現地に持っていく予定です。

本日は以上になります。
それではまた来週👋

2020年度 春学期研究会第9回(2020.06.29)

こんにちは!
第9回目になった今回の研究会もZOOMで行われました。

今週のメニューはこちら↓

  1. 新規生発表 vol.4 ①
  2. 本紹介
  3. 新規生発表 vol.4 ②
  4. はじめさんタイム

今回は聴講の方も参加してくださいました。

では、一つひとつ詳しくみていきましょう!

1.新規生発表 vol.4 ①

前回のブログにも説明がありましたが、今学期の新規生課題は『家の中徹底鑑賞ガイド』です。
この課題では自分の家の中をこれまでになかった新しい切り口から記述し、見方を再発見できるようなビジュアルガイドブックを作成します。

・なる
<積み重なったものガイド>
なるは家の中にある積みあげられたものがテーマです。
今回は、家の中のいろいろなものを観察して見つけた積み上げられたものを4象限のマトリクスにしてまとめていました。

・かこまる
<小言ガイド>
かこまるは家で生まれる家族の小言がテーマです。
言われた時は小言だと思っても時間が経つとそれは注意だったと気づくことが多いと話していました。コゴター、イワレターといった新しい単語が生まれていたのが印象的でした。

・ありさ
<洗濯物ガイド>
ありさは家の中にある洗濯物がテーマです。
「洗濯物化」とは何かを考え、今回は「ヤドカリの脱皮」だと定義していました。衣服は洗えば洗うほどグレードアップするのではないか、ではなぜ服は最後捨てられてしまうのだろうか…という議論が生まれました。

2. 本紹介
前回の研究会で時間不足だったために見送られた本紹介が今回行われました!

・けいごさん
『地図と鉄道』今尾恵介/著
けいごさんが調布プロジェクトの中で出会った1冊だそうで、雑学や歴史などを交えながら駅・鉄道の変遷を辿る本だと紹介がありました。
鉄道オタクでなくても読みやすい本ということで、とても気になりました!

・みくし
『センスとは知識から始まる』水野学/著
「センスは生まれつきの才能ではなく、誰の中にも備わっている。知識を蓄えることによって、誰でもセンスを磨くことができる。」とこの本には書いてあり、これからもセンスを磨くために本を読んだり勉強をして知識を蓄えたいという理由で今回紹介しました。

『東京百景』又吉直樹/著
この本は短編エッセイになっていて、著者の又吉さんが見た東京の100の景色について書かれています。自分が見ていた東京とはまた違う視点から東京を見る。なんだか不思議な感覚に陥る1冊です。

次週の発表からは条件付きでの本紹介になりました!早速次回の条件は「漫画」です。一体どんな漫画が紹介されるのか、とても楽しみです!

3. 新規生発表 vol.4 ②

・いりん
<電線ガイド>
いりんは電線がテーマです。
いりんは電線を「風景の補助線」として見ています。今回は5つの指標を用意して、それに沿った電線の見方を紹介していました。いりんの言う電線の萌えポイントはどこにあるのか、既存の言葉では表せないのではないかという講評を得ました。

・みな
<紙袋ガイド>
みなは家の中に残してある紙袋がテーマです。
みなは自分が紙袋を「かくまっている」と言う表現の方がしっくりくると言っていました。紙袋との出会いは「一期一会」だから、意図しないお別れをした紙袋についての心残りが生まれてしまうのではないか?と言う議論が生まれました。

4. はじめさんタイム
今回は2020春学期から始まった宇治プロジェクト「UjImage」についてでした。

今学期は宇治に現地調査に行くことができない上、プロジェクトに参加している多くの学生が「宇治に行ったことがない」ということから、その特徴を生かしたそれぞれが想像する「宇治っぽい○○」についての紹介がありました。

・あんじぇろ:家の近くで「宇治」を見つける
・たつきさん:「宇治」の色をストリートビューで見回って探す色調査
・なのさん:抹茶の商品写真から「宇治っぽい」を収集した
・ひかるさん:宇治っぽい「#」を探す
・りりまる:各国から「宇治」をみてみる
・かんたさん:既存のカメラロールから「宇治」を探す
・ゆりさん:各地の「表参道」をリサーチしてどう変換したら「宇治」になるか
・なる:「宇治茶」の旗を各地においてみる

学生が行ったことのない宇治に対して一方的に抱いているイメージは、多くの場合、観光客が宇治に期待しているイメージなのではないかという話がありました(宇治の場合は、抹茶や緑色と言ったキーワード)。最後にはじめさんから「観光地はある程度観光客の期待に沿わなくてはならない。宇治も期待されている宇治像を演じているのかもしれない。」という話があり、「宇治像を演じている」という言葉がとても印象的でした。

本日は以上になります。
夏への季節の変わり目ですが、みなさん体調には気をつけてお過ごしください。
ではまた来週!