丸の内ランドウォークに行ってきました!
普段は郊外のニュータウンなどにランドウォークに行くことが多い中で、珍しく先端的なランドスケープを学ぶ機会でした!
第3回の研究会が行われました。
まずはSFCガイドの進捗発表です。
一人目ははるこ。
SFC面積ガイド、研究室マップ、SFCに何かを置いてみるなどのアイデアを発表しました。
計画を考えるだけでなく、実際に手を動かしてから気づいたことなどをまとめると新たな視点が獲得できそうです。
二人目はかおるこ。
SFCにある模様を集めてきました。
その模様が何であるかを既存の価値観ではない、意味から外れて観察できるようになるといいですね。
三人目はこなつ。
水たまりに絞ってきました。
何をもってして水たまりなのか。カテゴリの混乱が起きてきました。いい兆候です。
四人目はかとりな。
植物を通してSFCに共存する自然物や人工物をガイドしようという試み。
自然や人工という言葉を迂闊に使うことは危険です。
五人目は電車。
ゴミ箱や自販機など、キャンパスに空いている穴を視点にしました。
面白い材料は揃っているので、穴とは何かという定義の独自性が期待されます。
六人目ははるき。
管理者に望まれない形で生えてきてしまった植物=雑草や、SFCに止まっている車などを、集めています。
まだまだ絞れていない部分があるので決めて突き進んでいきたいところです。
続いては院生が個人研究の発表と、それに対してXDレビュー受けたフィードバックの共有を行いました。
りささんは形のない空間に我々が感じる愛着、それを成り立たせるらしさの研究をしています。
にしのくんは、利用者が通貨することを前提とした建築をスルーアーキテクチャと捉えて研究しています。
じゅんぺいさんは自分にしかない切り口で都市を分析しようとしています。
ただ、それはコンピュータで分析できてしまうというフィードバックをもらって、やや迷っている様子。
へいやさんは地元の松が丘らしさとは何か
手法としてCGを使いたいようですが、具体的にどうしていくかは今のところ不明です。
まりさんは、お墓のランドスケープについて研究しています。先行研究などの引用することでさらに強度が増しそうです。
今期の石川研に所属している院生は皆1年生なので、まだまだこれから研究の幅が広がっていきそうです。
最後に丸の内ランドウォークに関する事前レクチャーが行われました。
(じゃんぼ)
第2回の研究会です。
今回は石川研で関わっているプロジェクトの紹介と、SFCガイドの発表会でした。
まずはプロジェクトの紹介です。
一つ目は千年村。
千年残り続けている村を調査し、村が持続する仕組みを探っています。
調査の手法を学ぶ事、他大の生徒とのディスカッションから得るものなど学びの大きいプロジェクトです。
二つ目は神山。
昨年度には、図鑑・絵本・レゴというコンテンツを制作しました。
風景を面白く捉えて新たな見方を提示するという姿勢で、徳島県神山町に向き合っています。
今年度は、成果物への反応や、高校での授業などが予定されています。
新潟県十日町市に当間高原リゾートから桜の植樹プランのコンサルを委託されています。
今年度も引き続きプランニングしつつ、植樹祭なども行います。
四つ目は深大寺。
先生の家の近くの空き地の使い方について、住民を交えてワークショップを行っています。
今年度は、引き続きワークショップを行うのと、生活学会でまりさんがこのプロジェクトについて発表します。
五つ目はSBC。
学生主体で、キャンパスの一部の区域を設計・施工まで行うプロジェクト。
石川研は、ランドスケープに関わって欲しいとのことです。
六つ目はアーバン。
地域ごとのガーデニングを、フィールドワークによって収集し、その分析を行います。
七つ目は建築と植栽
建築の中で、植栽がどのように語られてきたのか、その歴史的な変遷を追っていくものです。テキストマイニングなどの手法を用いて、研究していくようです。
八つ目はジャカルタ。
東大の岡部先生が主催しています。
夏休みにジャカルタのスラムに1週間住み込んで住民とワークショップなどを行います。
最後はご近所。
未着手なのですが、新白岡のニュータウンの一角に外部空間を介したコミュニケーションを目的とした物件があります。その様子を追うプロジェクトです。
プロジェクトの発表が終わり、各々が今期は何に取り組むのかを大まかに決定したところで、SFCガイドの第一回の発表が行われました。
まずはかおるこ。
SFCを構成する地面のタイルを収集してきました。
タイルの中でも、形なのか素材なのか模様なのか、分析する切り口を定めるようにとフィードバックをもらっていました。
続いては電車。
室外機、電源コンセント、ゴミ箱を収集してみようと試みています。
考えが先にきた結果、カテゴリから逸脱できずにいる点を指摘されていました。
三人目のはるき
SFCを彩る植物、キャンパスで失われていく遺跡、自分の好きな車など複数の候補を挙げていました。
どれもやり続けると面白そうです。
四人目のはるこ。
キャンパスマップに研究分野をマッピングしたり、光を測定したりというようなことを発表していました。
他のキャンパスと比較してみるのも面白いかもしれません。
五人目のこなつ。
SFCを象徴する色である灰色や、水たまりを採集してきました。
障害物ではなく鑑賞の対象として水たまりを見直してみるという態度の転換が良いですね。
六人目のりな。
雑草を集めてきました。
雑草とはそもそも何を指すのか、曖昧な言葉で定義をぼやかさない態度が求められます。
最後はバンブー。
ゴミ箱、グレーチング、標識などを見つけたようです。
サインに関しては、それが持つ意味ではなく物体生に注目してみるのも大切です。
そして、石川研といえばランドウォーク。
今月は丸の内を歩きます。
(じゃんぼ)
新年度が始まりました。
今年度も、院生7人、学部生16人と大所帯です。
まずは先生からの石川研とはどんな研究会かというレクチャーで始まりました。
先生は、ランドスケープデザインを専門に活動されてきた方です。
しかしこの研究会の大きな軸はランドスケープデザインをやることではなく、ランドスケープデザインの視点を持って見えてくるものを探求することにあります。
どのプロジェクトや研究も、その方針は変わりません。
新規生は、そんなことを頭においてどのプロジェクトにどう関わっていくかを考えましょう。
続いて、新規生が事前に提出したダイアグラムに沿って自己紹介しました。
今回は新規生が学部で5人、院で3人と非常に多いです。
一人目は学部2年の杉本晴子さん(はるこ)。
建築の勉強をしているそうですが、設計の演習だけではランドスケープデザインに疎くなってしまうということで、石川研に。
旅行が好きで、大学4年間で20か国は行きたいそう、ダイアグラムにも行った国が多く描かれていました。
二人目は学部2年の鈴木裕くん(電車)。
電車オタクで、鉄道に興味を持つうちに、人や町と鉄道がどう関わっているかということにも考えが及ぶようになり、石川研に来たそうです。
ダイアグラムは時系列に、自分の人生で転換点になった出来事をつないだものでした。
ちなみにあだ名はまんま「電車」に。
三人目は阿部薫子(かおるこ)さん。
ダイアグラムはこれまでの人生をテンションとともに振り返ったもの。
主にデザインの勉強や、演劇に力を入れてきたようです。
石川研ではランドスケープデザインの手法を、舞台設計などに活かしてみたいそうです。
四人目は加藤里菜(りな)さん。
自分がしてきたことをマッピングしたダイアグラム。
人にアプローチするのではなく、自分の見方を変えたくなったそう。
五人目は竹田千晃くん(ばんぶー)。
ダイアグラムは、自分が歩んできた様々な寄り道を俯瞰で描いたものです。
アートイベントの運営などにも関わってきたようです。
ここまでで、学部の新規生は紹介が終了。続いては外部からSFCの院に来た院生の紹介です。
一人目は伊藤隼平さん(じゅんペー)。
横浜国立大学で、学部ではいろいろと横断的に学んだ後、渋谷の都市構成について研究してきたそう。
建築や文学などをまとめた文芸誌「文鯨」を発行しています。
二人目は西野翔さん(にしのくん)。
東洋大で建築を学んだ後、長屋の改修プロジェクトを住み込みで進めていたようです。
スルーアーキテクチャという分野で、卒業設計を行っていたそうです。
三人目は和久田里咲さん(りさ)。
日大で空間デザインの勉強をしていたそうです。
ランドスケープという大きな枠組みを学びたくなり、石川研へ。
新規生の紹介が終わったところで春休みの宿題の発表と講評の時間になりました。
この春休みの宿題は「ブックカバーをリ デザインし、そのブックカバーによって生まれた風景を使って電車の中吊り広告を作ること」でした。
それぞれがなぜその本を春休みに読んだのか。ブックカバーのデザインの意図は何か。広告が目指したものは何かというプレゼンを行いました。
並べてみるとなかなかに壮観です。
外部から来た院生三人が、それぞれプレゼンと制作物から表彰することになりました。
伊藤賞は「まち路地再生のデザイン」をリデザインしたニコラス。本の内容に即したデザインと、強度のあるコンセプトを褒められていました。
西野賞は「はじめてのらンドスケープデザイン」をリデザインしたこなつ。かっこいいだけがデザインではないというところを評価されたようです。
和久田賞は「超芸術トマソン」をリデザインしたじゃんぼ。デザインする目の付け所が面白く、それがまとまったグラフィックになっている所を評価していただきました。
さて今期の個別課題は「sfcガイド」を作ること。
キャンパスを新たな切り口で記述することを求められます。
そんな風にキャンパスを見ていくと、カテゴリーの混乱が起きて、既存の言葉で表せないような範囲が浮き彫りになります。
学部の新規生と、はるきとこなつが個別課題の対象者です。がんばりましょう。
(じゃんぼ)