聴講・見学者も加わってますます賑やかになった月曜夕刻、第二回研究会を行いました。
今回は昨年度まで非常勤講師としてSFCで教えておられた安藤幸央先生(安藤先生のブログ「安藤日記」は要チェックです)がサプライズゲストでいらっしゃいました。
[4限]
◯14:45-地図系の取り組み(桃子)
渋谷の再開発プロジェクトのキーワード「アーバンコア」「東西自由通路」といった新しい都市基盤の魅力を伝える地図を作る、他。
安藤先生からは、「見たい側が見たい地図を想像して作ると良い。集めたネタの新しい見せ方が大事。」とのアドバイスをいただきました。
◯16:40- 「SFCを描きなおす」課題進捗確認
SFCに対する、メンバーそれぞれの視点から
テーマパーク地図、天気地図、緑視率地図、落書き帳地図、停まっている車地図などのアイデアが出されました。
来週はさらなるアイデアのブラッシュアップが発表されます。
15:15- 履修継続生の自己紹介
春の課題であった、スケッチブックに「とにかく毎日何かを描き続け、最後に全ページを見直して何かを読み取り、マップとして表現する」の発表を行いました。
1 きよ:描いたスケッチを分類する 広域/局所・物体/人間
バランスの良いスケッチとは、この4つのバランスが取れたものでは?
2 仁:ハッピーを描く
だんだんと記憶が意味を持つようになる。
3 しえる:手を描き続ける。
手に対する局所への解像度が上がっていくことが分かった。
4 有賀さん:描いたスケッチを3つに分類
空間に目を向けた日・行った場所などが反映された日
今後のために何かを残そうとした日
5 ニコラス:頑張らず、どうしたらそれっぽく表現してかけるか
鮭から無理矢理等高線・見やすい植生図・光の屈折を見つめる・塗り分け方
ひげ剃りのセクシーなデザイン・ペンを入れる・サメのボディライン
6 桃子: 木目からフロッタージュ,イギリス,ランドスケープ等
7 まなはん:スケッチブックで(妄想)世界旅行。時間をかけないこと。
8 へいや:音楽を絵で表現する。パースを意識した。
9 まり:寝る前にささっと書くこと。その日のハイライト
10 れな:スケッチにかける時間が増えていく様子
11 けんと:細かくペンで描く
16:45-今日のダイアグラム「◯に書き足して絵にしてみよう」
17:05-ランドウォークを振り返る (1) 人形町
本来パブリックな空間を自由に植栽することによって、まるでそこがプライベートな場所であるかのように振る舞っている。
という「植栽によるパブリックハック」が見られたことが共有されました。
(2) たまプラーザ
駅を中心として商業、団地。バスによる動線や 「道(路地・歩者分離)」
クルドサック。歩道橋がある。路地要素は無いこと。
また、本格的なガーデニングがされていて、
住民も植栽関係に協力的であることが共有されました。
【全体を通して議論】 たまプラの感覚では鉢植えをパブリック空間に置くのはありえない。 パブリック空間利用に対する感覚のゆるさのようなものの違いである。 人形町の境界線は人々が生活していく過程で出来上がった暗黙の了解から成るのでは。 たまプラはパブリック。人が歩いて移動している姿があまり見られない。 住人の年齢層の差があるのではないか。
●あや 「建物の中だけがプライベートな空間。その外はパブリックな空間のため手がつけられ
ない。人形町のお店は開けている。境界がゆるいことによってコミュニケーションが 生まれているのではないか。」
たまプラにも局所的に人形町的な要素(街路が廊下のように使われていること)もある。地域の問題ではない。
●しえる 「造園植物と園芸植物を植物の気候から分析した。熱帯のものが植木鉢になっていた。
植木鉢がたくさんあることが人形町の個性。」
●初さん
園芸(プライベート)=行為
造園(パブリック)=制度
「育てることが出来るか出来ないか」 必ず育つと制度で認められたもの(ケヤキ・クスノキなど)・・・造園植物
枯れてしまう可能性もあるもの(バナナ、デュランタなど)・・・園芸植物
→ガーデンとランドスケープのちがい 都市部では熱帯植物を育てることが可能。
個人:サバイバル、トロピカル
公共:伝統的、造園系 たまプラの住人はハードウェアで定められたルールを守ろうとする。
たまプラは丘陵地の地形を利用して街の階層化がされている。
人形町・・・トロピカル系(バナナ)
たまプラ・・・地中海系(オリーブやハーブ)=商品としてのランドスケープ 例えば「売るための」ランドスケープ。
●まとめ
・個人が園芸をすることによってできたガーデン
・制度によって維持されたガーデン
・商品として提案されたガーデン
では現れてくる植栽が異なってくるのではないか。
(担当:貫洞)